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夏の読書の推薦作家

開発部Iです。

今回は本(作家)について書こうと思います。
7月15日に2008年上半期の芥川賞直木賞が発表されました。
芥川賞楊逸さんの「時が滲(にじ)む朝」
直木賞井上荒野さんの「切羽(きりは)へ」でした。
特に芥川賞は初の外国人作家の受賞ということで話題になっていますが、私は両方の作品をまだ読んでいないのでゆくゆく文庫になったら読んでみたいと考えてます。

さて、今回の直木賞は実は本命候補が辞退したということで受賞者発表前に話題になっていました。伊坂幸太郎さんの「ゴールデンスランバー」です。
この作品は2008年本屋大賞受賞作品で、直木賞候補作品にもノミネートされていて受賞の有力候補でした。

私は文庫しか買わないし読まないので文庫になるまでこの作品は読まないつもりですが、伊坂さんの作品はどれも天才的文章のセンスで感銘をうけるものが多いです。
たとえば「グラスホッパー」や「重力ピエロ」は伊坂作品の筆頭といってもいい作品で、伊坂幸太郎という人がいかに文章を書く才能にあふれているかわかると思います。

ところどころに唐突に情景描写が出てきたと思ったら、それは主人公の次の運命を明示するもので伊坂ファンならあるいは読書家なら当然この展開は読めるはずでしょ?と言われているかのような印象すら受けます。

直木賞という非常に名誉ある賞を辞退するという行動も、天才ならではの行動なのかもしれないと思いました。野球のイチローやゴルフのタイガーウッズのような天才がどんな世界にもいるとすれば、今日の日本文学界では伊坂幸太郎はその一人だと思います。

ちなみに彼の作品の多くがドラマ、映画、そして漫画になっています。
少年サンデーにも彼の作品が漫画として連載されており、小説は講談社や角川が出版しているにもかかわらず漫画は小学館というのが異色です。

夏の読書の本を選びかねている人はぜひ伊坂作品をお勧めします。